清心病院入院中の生活に関して



ベッド・部屋


産科病棟には大部屋(5人部屋)は2つあるが、1つは妊婦用、もう1つは産婦用のようである。
妊婦用の部屋にはテレビが置かれている。 当然だがベッドはカーテンで仕切られている。
各ベッドの下には補助ベッドがあるためベッドの高さが高いが、 補助ベッドを踏み台に使える。
ただ、シャワー側の中央のベッドにはなぜか補助ベッドがなかった。
ベッドの側面にリクライニングのレバーがついており、 手動で背もたれと足の高さを変えられる。
各ベッドの壁面にはナースコール、コンセント(125V・250V)、読書灯などが 取り付けられている。
各ベッドの隣にはクローゼットがあり、洋服をかけたり、物を置いたりできる。
ベッドには格納できる小テーブルがついている。
病院ではもちろん禁煙・火気厳禁である。
しかし、なぜか病室では携帯電話は禁止されておらず、韓国のオンニ達は 平気で携帯を使っている。
シャワーはトイレと一緒になっているが、普通のユニットバスとは異なる。 シャワーとトイレの間をカーテンで仕切れないのだ。
そのため、なるべく便座を濡らさないようにしてシャワーを浴びる必要がある。
便座側の壁面の角に鏡があるが、その鏡が戸棚の扉になっている。
この戸棚の存在は分かりづらいので気づかない人も多いが、 使えば便利。
以前は大部屋で家族が宿泊することは禁止されていたが、 現在は許されるようになったようだ。
個室は料金が高いが(1日200000ウォン)付き添いの人も一緒に泊まれる。
個室のベッドはリモコンでリクライニングを調節できる。
付添い人用にはマットレスが置いてある。
部屋によってはテレビが設置されている。
個室はすべてフロアの修練所側にあり、窓からの景色が良い。
ただ問題は、自然環境の良さゆえに、夜間に窓から漏れる光が虫たちをおびき寄せてしまうことである。
そのため、網戸はあるものの、窓を開けることはやめた方がよい。
網戸と窓のあいだにも虫が入り込んでいることがある。
2人部屋はベッドでなくマットレスである。
入院患者数が少ない時は、1人に1部屋ずつ割り当ててもらえるので、実質個室と変わらない。


面会時間


一応決まりではPM12時〜PM2時とPM4時〜PM6時である。
しかし、決まりはあって無きに等しい。
大部屋にいると、朝でも夜でも人の出入りがある。
韓国では完全看護体制でなく、家族が患者の身のまわりの世話をするとのことなので、 家族の出入りは黙認されている。

食事


食事時間になると、食事のおばさんがトレーを部屋まで運んでくれる。
トレー上の食器にはすべて蓋があり、冷めにくくなっている。
食事のトレーには、名前と食事の種類の記述された小さな紙が添付されている。 その紙を収集して調べたところ、産婦人科入院時に出る食事は以下の3種類ある。


帝王切開の場合、上記3種類をすべて味わうことができるが、 自然分娩の場合、陣痛前から入院する場合を除いて産母食のみしか味わえない。

一般食は、おそらく他の病棟と同じ食事であるが、トレーのメモ紙には「辛くないもの・塩辛くないもの」という記述が追加されている。
妊婦用に少し配慮されているのだろう。


手術食は、帝王切開等の手術直後の食事である。
手術後はおならが出るまで食事をすることができない。
つまり、手術食=断食の開け食である。
これを3食食べることになる。
ただ、開け食にポタージュがつくというのは疑問である。


産母食では、3度の食事は常にご飯とミヨク(ワカメスープ)である。
あと、煮魚や味の薄いムルキムチ、サラダなどのおかずが3,4皿ついている。
味付けは韓国人には薄いが、日本人には食べやすい。
1食5000ウォンだが、毎日夕食後の間食があり、間食はサービスだそうだ。
間食は夕食と同じようなメニューだったりするが、パンやフルーツなどが出ることもある。 食事の出てくる時間帯は大体以下のとおり。

朝食  7:30
昼食 11:30
夕食 18:30
間食 19:30



家族がともに宿泊する場合、たいてい家族は地下1Fの食堂を利用することになる。
病院の食堂は営業時間が限られているので、時間に気をつける必要がある。

以下、食堂の営業時間である。
朝:7:40-8:40
昼:12:00-13:00
夜:18:00-18:40

食堂の食事は、修練所の食事のようにバイキング形式である。
食器に盛る前に5000ウォン支払う。
割高感はあるが、栄養には気を遣われていそうだ。


洗濯


病院の地下2Fに洗濯室があり、自由に使える。
洗濯室は平日AM9:00から使用でき、日曜・祝日・時間外は施錠されている。
洗濯室には修練所のコインランドリーに置かれているものと同型の洗濯機・乾燥機が それぞれ2台ずつ置かれており、新生児用の洗濯機が3台置かれている。
また、両替機と洗剤の自販機も置かれている。


電話・メール


病室には大部屋にも個室にも1台ずつ電話があり、 外部から直接電話を受けることができる。
ただし、この電話で外部にかけることはできない。 外部に電話する場合は、公衆電話からかける必要がある。

テレフォンカードは、売店でも購入できるが、お得に電話をかけたい場合は病院地下1Fリハビリセンター受付の日本人男性Hさんを訪ねるとよい。
Hさんがお得なテレフォンカード販売を仲介している。
Hさんの扱うカードは修練所の韓国事務局で販売しているものと同じである。
以下、商品例である。


メール・インターネットをしたい場合、病院1Fのカフェの前にある有料端末を利用できる。(4分100W)
ただし、ハングルキーボードでかつ韓国語版ウィンドウズのため、 なれるのに時間がかかるかも。
日本語入力は画面右下のIMEの設定を切り替えれば可能。

掃除のおばちゃん


韓国のおばちゃんたちはたいていおせっかい焼きである。
病院の産科病棟大部屋の掃除のおばちゃんは特にひどかった。
あたかも自分が産婦さんたちのシオモニ(夫の母親)であるかのごとく 常に産婦さんたちをチェックしている。
朝すれ違うと、足先から頭の先まで凝視されて、靴下を履いているか パジ(ズボン)をはいているかチェックされ、履いていなければ厳しく注意される。
赤ちゃんが部屋にいると、掃除途中の手を消毒もしないで 「イッポヨ。イッポヨ。(かわいいの意)」と言ってべたべた触ってくる。
愛情あふれるがゆえかもしれないが、日本人としては多少抵抗があるかも。

看護婦さん


韓国の看護士免許を持っている人は正式な看護婦として水色の制服を着ている。
韓国の免許を持っていない人(日本人看護婦)はどんな経験者でも看護士補佐であり、 青い手術着を着用している。看護士補佐には名札がないためなかなか名前を覚えられない。
韓国と日本では基本的に看護士に要求される仕事は異なる。
韓国では患者の家族が患者の身のまわりの世話をするため、 看護士はあまり患者のお世話をせず、ほとんど医学的なことだけをする。
日本では看護士は患者の体を拭いたり、下の世話などすべて行う。
そのためか、清心病院産科病棟でも、 韓国人看護士と日本人看護士の気のきき方が大いに異なる。 言葉の問題もあるが、断然日本人看護士のほうが親切である。
また、別の一因として、産科病棟の韓国人看護士は全員新卒だと いうことも挙げられるかもしれない。
今後日本人看護士と韓国人看護士間でいかによき相続がなされるかが重要であろう。

記念写真


赤ちゃんが生まれたときや奉献式のときに 病院の人がデジカメで写真を撮ってくれる。
撮った写真は、退院時にCDに焼いて渡してもらえる。
また、メールアドレスを伝えれば、写真の画像ファイルを メールで送ってもらえる。
ただし、送ってくれる看護婦さんたちはあまりパソコンに関して 深い知識があるわけでないので、 巨大な画像ファイルをそのまま添付してくれる。
メールの送受信容量の大きなメールアドレスを準備しておく必要がある。 (1M以上あったほうがよいでしょう。)


韓国のお産の風習


韓国では産後の産婦の静養(モムジョリという)に関してはうるさく言われる。
モムジョリの期間(21日間)は以下のように過ごすのが望まれている。


産後は大きく体質が変化するときであり、実際上記で言われていることは意味があるらしい。
日本ではあまり厳しく産後の健康管理について言われることは少ないが、 モムジョリを正しく行わないと、後で体が悪くなるそうだ(特に冷え性・関節痛など)。

韓国では、赤ちゃんを布で巻いて手足が動かないようにして寝かせる習慣がある。
病院でもそうしている。
大母様が言われるには、赤ちゃんは自然に両手を頭のほうに挙げてW字型にするが、 その姿勢が赤ちゃんの心臓によくないそうである。(科学的根拠は不明だが・・・)
韓国の看護婦さんたちはあたかもデパートの店員さんのように赤ちゃんをきれいにラッピング?してくれる。
赤ちゃんの手足が動かないので主管しやすくおっぱいを飲ませやすい。

散髪


病院内に床屋・美容院は存在しないが、清心ビレッジ内に美容院がある。
どうしても散髪したい人は、看護婦さんに許可を取って、天苑内を巡回しているシャトルバスで清心ビレッジまでいくとよい。
美容院は清心ビレッジ地下1Fにある。
料金は大人9000ウォン 子供6000ウォンである。
お店の人は韓国語しかわからないので、通訳できる人と一緒に行けば無難であるが、そうでなくてもジェスチャーと片言の韓国語で、あとは天とお店の人に委ねるのもよいだろう。
ちなみに、修練所からは2日修の2日目午後に、40修生のために美容院行きの車が出る。
40修生だと9000ウォンから6000ウォンに割引してもらえる。


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